新NISAというものについて

 新NISAの投資先として一番選ばれているのはオルカンとかS&P500だそうである。

 オルカンもS&P500も、実はその中身を見ると大半を占めるのがマグニフィセント7と呼ばれるNASDAQのトップ7社(AppleMicrosoftGoogleことAlphabet、Meta、NetflixもしくはNVIDIA、Tesla)だ。

 オルカンことオールカントリーは全世界株式ということで、世界中の時価総額の高い銘柄に分散投資しているというたてつけではあるのだが、米国の時価総額トップ7社がそのまま全世界の時価総額トップ7社にほとんど一致してしまうのでこういうことになっている。

 S&P500については、都度都度何々ショック(例えばリーマンショックやコロナショック等)による暴落は起きても、一年ぐらいのスパンで回復してやがて元の水準を上回っていくという強さがある。大局的に見れば今まで右肩上がりでなかったことがない為、今後も右肩上がりでなくなることはあり得ないというジンクスを信じ、長期投資や資産形成に向いているという風に見なされてきたわけだ。

 どうせ期待値の高い投信の中身が皆おなじくマグニフィセント7ならということで米国時価総額トップ10社に絞ってS&P10という形で売りに出されている投資信託も登場したらしい。

 S&Pとかに限らず、いわゆるこういう指数を相手にしたインデックス投資は、アクティヴな運用よりも常に成績が良いという説が強い。

 これらはテンバガー狙いとかの成り上がりの可能性はないが、大きな資金をつぎ込んで一定の利回りを確実に得れば勝利だと考えることができる富裕層にとっては最善の資産形成の手段だろうし、その他の堅実な庶民にとってもドルコスト平均法を用いた積立て投資で福利効果をうまく使って老後資金を形成する力となる。