昨晩深夜のこと

昨晩は深夜から早朝3時ごろまで起きていた。一体、奇声を上げて騒いでいるのはどの部屋の奴なのかということを突き止める方法を思いついて、夜中まで起きていたというわけである。騒いでいる奴は、実際毎日のように深夜まで騒いでいる。平日だろうと休日だろうとおかまいなしだ。ビデオ通話か何かでどこか時差のある国、おそらくベトナムなのだろうが、向こうの家族なり仲間なりとつながって爆笑しているなりゲームしているなりしているようなのである。その高笑いも、爆音でのゲーム音も、夜中になるとさすがに我慢ならない。私はマジ切れしていた。夜中にコンビニに行く途中に外から明かりのついている部屋を絞り込んだ。隣も斜め下も隣の隣も明かりがついていた。隣の隣から音が聞こえてくる可能性はなく、隣の部屋の住人とは会話したことがあった。ベトナム人ではあるが、以前騒音のことを言ったら自分の部屋ではない、斜め下だ、斜め上だ、などというものだからそうかと思ってそちらにクレームをつけにいったのが一年以上前のことだ。私はそのころ、幻聴が聞こえているということになり、薬物療法で治療を受けていた。今は症状が治まり、自分が聞こえている音が録音可能な騒音であり、幻聴でなかったことを確認済みであり、通院も終了しているのだ。で、コンビニに行く途中に確認した時点では、複数の部屋に明かりがついていたが、帰ってきた時点で再び確認したところ、隣の部屋しか明かりがついていない状態になっていた。それで部屋に戻ったところまだ騒音が聞こえていたので、隣の部屋の郵便受けからそっと中の音を拾ってみたところ、中から鮮明に例の音と声が聞こえたため、確認すべきことを確認でき、私は気持ちに余裕ができた。郵便受けを鳴らしたり壁を叩いたり怒鳴ったりして、寝ろと訴えた。穏便にすまないことになるぞというアピールだった。で三時ごろに寝た。朝は6時ごろに目が覚めかけたが、結局10時ごろまで起き上がれなかった。起きてガムを噛み、ぼんやりしていると隣が11時ごろに起きてきた。その時おれは歯を磨いて髭をそっていた。隣はバタバタと食事の支度をはじめたようだった。おれはゴミをゴミ捨て場のボックスに出してきた。戻ってきたら隣の部屋から誰かが出てきている音がした。部屋についてみると隣の部屋のベトナム人がかなり太って体格が良くなって出て来ていて鉢合わせになった。おれはチワー。といった。相手もおれも半袖短パン姿だった。向こうは骨格が張り出して肉付きも良く、手足も太く体重がありそうに思えた。挨拶すると相手は軽くうなづいて部屋に戻った。おれも部屋にもどった。妙に不快な気持ちになった。部屋でじっとしていると自分が負けたような気持になった。相手は買った気持ちになったのかもしれない。弱そうな贅肉まみれの未熟な男が叫んできたとしても気にもとめないという風に。おれがマジ切れしていたとして暴力で制圧して黙らせられると思われたかもしれない。そう思うと非常に不快で不安な気持ちになった。威嚇が通じなくなった、逆に自分が不利だ、と。自分はなにをやっているのだろう、と。全く情けない。むこうには周り中の部屋に巣食うベトナム人たちの仲間もいる。おれには警察ぐらいしか頼る先はない。地元の友人らに相談したところで、500キロ以上離れた地元から加勢してくれるわけでもないのだ。