オルカンやS&P500でドヤるには元手が必要である

 オルカンであれS&P500であれ何であれインデックス投資は確かに右肩上がりで上昇期待があるのだがそれはかなり長いスパンで長期投資した場合にそういう傾向にあるということであるにすぎない。毎日指数の上昇率をチェックしていると一日単位では最低か最大でも-3%~+3%ぐらいのレンジの中を行き来しているだけで、三歩進んで二歩下がるような往復を繰り返しながらじれったいほど少しずつしか上がっていかない。

 しかも誰もが判で押したように右へ倣えで同じ銘柄を一斉に積立て投資しているので、抜きん出ていくには人よりも大きな額を元手にしてより長い間続けるしかないということになる。正直今から参入していたのでは先人たちに大きく出遅れてもう逆転は不可能になっているという風にも言える。

 こんな中で一発逆転を狙うなら、正直言ってよりボラティリティの高い個別銘柄、さらにはまだ値幅が安定していないIPO銘柄などの中から厳選を進めていくしかないわけだ。

 もっと言うと、日本の個別銘柄にはストップ高やストップ安というものがあるが米国株にはこれがない。S&P500が爆下げすると市場全体がとまるようなサーキットブレーカーはあるが、個別銘柄に対して一日にどれだけ変動できるかを制限するものは何もない。そのためリスクも日本市場より大きいがリターンも青天井になるわけだ。日本市場ではストップ高の制限があるためにダブルバガーやテンバガーを狙うのは何日もストップ高に阻まれるのを超えるしかないが米国株であれば一日でそうなることも理論上あり得る(現実にはそう単純ではなく5年ぐらいかかるようだが)。

 そんなことを時々思うので、生成AIブームによるマグニフィセントセブンというよりはDXブームのコロナ渦でのクラウドストライクやデータドッグ、スノーフレークなどのSaaS銘柄を狙おうとしてみたこともあった。Redditで活躍するロビンフッターたちが火をつけたゲームストップには興味がなかった。(そのころの日本市場でもSaaS銘柄が盛り上がり、Baseや弁護士ドットコムやエムスリーなどが活況であった)

 今狙うならどうだろうか。スーパーマイクロコンピューターに今頃手を出すのは出遅れ感がある。

 そんな時に実はアメリカ版の2ちゃんねるだ、と言われたRedditIPOしてIPO直後に付けた高値から爆下げした後幅広のUの字カーブを描いて再び株価を高めに戻しているのを見つけたのである。

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