共通の知人には、私がいかにあの人を満足させられなかったかとか
私がいかにあの人を利用して個人的な復讐を企んでしまっていたかなどを話して
会うたびに自分たちを別れさせてくれるように促していた気がする。
自分にはもっとふさわしい相手がいて、あの人よりもいい相手と出会えるのに離れられなくてしんどいとでもいうかのような態度だったと思う。
その結果として、実際に私たちが別れたあと、よりを戻そうと思っても、もう思いを断ち切らせようというふうにしか力を貸してもらえなくなった。
自分にはほかにいい人などあらわれるはずがないんだとやっと気づいた頃になって、自分の自業自得でもうもとに戻る道は失ってしまっていた。
全部自分のせいであった。
最後に手を差し伸べてもらえるとしたら、あの人達しかなかったのに、その信頼をひとつも築けてこなかったし、それどころか逆に自分がいかにひどい人間かアピールしつづけてしまっていたのだ。