急に思い出した2017年のこと

2017年の事を急に思い出した。

あの頃、どんなふうに同棲に転がっていったのかをよく覚えていなかった。いやよく覚えていないという事はないが、付き合い始めた時に、一度実家に帰ったりして、地元の友人らにも言っていたことを思い出した。

その結果として、地元の友人らの一人K氏が、私が帰るときに上京してきて、池袋のポケモンセンターに一緒に行き、そして八王子まで来て、焼肉を奢ってくれて、しかし泊って行かずに彼の妹のところに帰って行ったということがあったのだった。あの時は、同棲することが念頭にあったから、部屋を掃除してあった。だから泊って行ってもいいという風に言えたのだが、泊っていかなかったという流れだった。その彼はわたモテのことをよく知っていて、元カノもわたモテが好きでその主人公をアイコンにしていたので、彼らは意気投合するのかもしれないと思って、元カノに彼の写真を送ったことがあったはずである。

だが、同棲している間中、私は地元の友人らと会う事を避けていた。元カノのことをそんなには自慢できないと思っていたのかもしれない。そんなに美人だと思っていなかったりした。家族や親せきには会ってもらったのだが、友人らには紹介できなかった。

そういうことがあってのことだと思うが、去年の1月頃に帰省した際に友人らの家で飲んでいることを元カノや共通の知人らとの銀座のリストランテポルトファーロに行くためのグループチャットで話したら、「友達なんていたのか」と言われたのだった。

あの言葉がどういう意図だったのか、私はちゃんとはわからなかった。でも、バカにされているような気がした。元カノは直接メッセージをやりとりしているときと、第三者が入っているグループチャットとでは、口調が違うなと思ったりもして、嫌な印象を受けた。本性を隠していただけなのかと。でも今にして思えば、元カノは友達がいないことが普通だったのではないかとも思う。友達がいることが普通じゃないと思っていたからあんな風に言ったのかもしれない。でもそうだとしても、価値観の違いは感じる。

元カノにはむかし、友達のK氏の写真を送ったことがあったはずだということをふと思い出した。でもそういうことも含めてすべてがもう忘却の彼方に消えていたということかもしれない。私にとっては大切なことでも、他の人にとっても大切なことではないということかもしれない。

2年半も同棲していて、なんでそんな基本的なことさえも分かり合えなかったのだろう。数か月か数週間か付き合った時点で、もう何年も一緒にすごしてきたかのように分かり合えていると言ったり思ったりしていたこともまた覚えている。でもそれはその時そう思えていただけで、実際には本当に何にも分かり合えていなかったのだと思う。