ソーシャルゲームの仕事をしていたとき、
私は、面白いゲームが流行るのだと純粋に考えていたがある往年の伝説的クリエイターの人が、負の感情だとポツンと言ったのを覚えている。違和感と嫌悪感を覚えたのだが、もしかしたらこういう事かもしれない。
入口としては明るく楽しい優しい世界観で間口を広くとっているが、そのユーザーのほとんどは一見さんである。その中で、アイテムを奪われるとか蹴落とし合うといった負の遊びに巻き込まれたときに、その人はゲームにつかまってしまう。5ちゃんねるで腐った書き込みをするようになり、サンクコストにしばられてもう抜け出せなくなる。そして運営は実はそれを観察によってすでに熟知していて、そうなることを分かって意図的により負の感情を効率的に突き刺す効率的なエサを開発し、よく刺さる仕掛けを開発して仕掛ける。
だれも無垢な心で優しい世界を作っているのではない。おとりでだまされやすい幼い人間をおびき出して餌付けをして釣り上げて巻き上げる商売だったのかもしれない。私は、有名なアニメやゲームのプロデューサーから言われた惜しいところだがほんの少しズレている、そのズレは分かるようになれば化けると言われたことがあった。そのズレは、裏表の裏に部分、ビジネスの部分に本当は軸があるのだということだったのかもしれないと改めて思う。