コンビニ前でおにぎりやウィダーインゼリーを立ち食いしたりしながら、ひたすら歩き続けるという日々だった。
それをやっている間も、メンタルは狂ったり落ち込んだり無気力で足が前に出ないということもあった。すっきりしたり心が整うとはかぎらないとも思った。けれど、いろいろな未知のエリアを開拓して、いろいろなところで栄養補給したりしながら、どこへでもいける感覚を確かめられる。
一人で生きていても意味がない、パートナーが必要だと思っていた。けれど、こういうことはパートナーと一緒では逆にできない冒険だと思う。人に言ったら止められるような酷暑の中、熱中症リスクを振り切って歩きっぱなしになっていたのだ。
ブレーキが壊れたように、歩くことの達成感に酔わされ、もう少しだ、もう少しだ、と思って、結局東京駅まで歩いていったりもした。
こうなことを思っていた。
人生は同じ道を繰り返し繰り返しあるく忍耐力が必要とされている。けれど、その道で行き詰ったり、迷ってしまったりすることもある。そんなとき、道を逸れて見知らぬ道に入って行けば、そこにはいつでも新鮮な驚きがまっていて、そしてその道の先もまた、どこへでもつながっているのだ。そんな実感を得てまた元の道に合流して見れば、今度はもう少しだけ迷いが消えている自分に気が付いたりもするのかもしれない。