思い返してみて、むかし夢見ていたようにはうまくいかなかったなと思う。
ファミ通か、週刊アスキーかなにかに、エヴァンジェリストかゲームプロデューサーとしてインタビュー記事が載る未来を夢見ていたような気がする。
人々が私が何を考えているのか興味を持ってくれるような、そんな成功をしたいと思っていた。
まったく人に理解されないが、理解してくれない世の中のほうがおかしいんだと思っていた。オセロの後半戦のようにすべてがひっくり返るときが来るだろうと思っていた。
そんな風に信じていたせいで、自分を曲げることができなかった。自分を曲げる器用さがなかったからますます人に嫌われていった。
あまりにも人に嫌われて、モチベーションや元気を失い、もう夢見ていた未来がいつかくることもほとんど信じることができなくなって、完全に世の中に敗北した。