タバコを吸った

 昨日、タバコを買ったので、タバコを吸った。

 部屋に灰皿がないので、部屋の外で吸った。むかしは元カノが朝、料理をしてくれていたりしてキッチンで吸えないことがあり、そういうときにはやはり外で吸っていた記憶がある。真冬のことだったと思う。

 でも、タバコを吸いながら改めてその同じ風景をみていても、なぜか見覚えのある景色のはずなのにまったく記憶に覚えが残っていない。

 それは5年以上前のことだからなのかもしれない。6年前のことだろうか?ほとんど7年前のことかもしれない。元カノの家に遊びに行っていたころも、はじめのころはタバコを吸っていて、元カノの家にも灰皿がないので、前の美容室の店先の灰皿とか、スーパーの外の灰皿でタバコを吸っていた。まじまじと景色をみていたのではなく、何も考えずに放心状態で吸っていたのだと思う。何を見ていたのかほとんど記憶はない。

 喫煙者だったころは、京王線やJRの駅の近くの喫煙所で吸ってから通勤していた気がする。ただ、朝ガムを噛みながら通勤していたときもあり、そのころはたぶん、駅の喫煙所には寄らなかったように思う。電車の中でもガムを噛み続けていたからだ。ガムを噛んだままタバコを吸っていたとは思えない。歯が痛いのに歯医者にいかず、ガムを噛み続けて痛みをごまかしていたのだったと思う。なんでそんなことをしていたのか、バカだったなと思う。カネがないわけでもないのになぜ歯医者にいかなかったのだろう。

 決めるべきことを決められない愚かさが自分にはいつもある。

 元カノの影響でタバコや酒をやめられたといういい影響があったが、もうひとついい影響があった。元カノが歯磨きにこっていたので、自分も歯磨きを丁寧にする習慣がついたということだった。それを忘れていた。元カノのおかげで、自分はいろいろと良くなっていたのだと思う。むかしは朝風呂に入り、歯も朝しか磨かなかった。元カノと暮らすようになって朝も夜も歯を磨くようになったのだった。